及び腰でまともな批判のできないマスコミには失望

 こんな酷い政治が行われているのに、マスコミの批判トーンは低い。土建屋ツーカーの地方紙は確信犯としても、全国紙も「何が巨悪であるか」という点を見失っている。
 一番酷いのは読売新聞、社説すべてを民主党批判に裂き、政府の道路建設推進の方針には無批判である。

 もっとも読売は小泉政治もやや懐疑的で、「古い自民党」に親和的。一般財源派でもなく、堂々と「道路建設は必要」と言わないだけで「隠れ道路族」と言ってもいい。
 産経新聞はいちおう「一般財源派」に立脚しちょこっとだけ政府を批判してはいるが、自民党支持というポジションに拘束されて民主党批判に力点を置いしまい、的を外している。自民党が改革を行う時は諸手でマンセーするのに、改革から逆行してもたいして批判しないことが判明した。

 毎日新聞は「一般財源派」の立場から政府与党と民主党を両断。

 数学のテストに例えると、政府与党案は考え方から間違っているのでゼロ点。民主党は途中で計算間違いをしているので減点ではないか?それをイーブンに批判するのも、中立性を意識し過ぎて、ピントを外している。
 朝日新聞は「環境派」の立場から政府与党案と民主党案を両断。

 朝日の主張は私の考えに近いのだが、環境派もまず「道路建設促進派」を潰すことを優先に暫定税率廃止派と共闘すべき。暫定税率25円分すべてを環境税にするのは、予算としては過剰で、環境利権が生まれる。少しは税率を引き下げることを容認し、道路建設促進批判に重点を置くべき。環境税創設は後で条件闘争の中でも実現できる。
 正直、どの新聞もダメダメだ。もうブロガーが頑張るしかないと思う。