残念な琴ノ若引退

現役最年長関取の琴ノ若(西前頭11)が九州場所13日目の25日、引退を表明した。日本相撲協会は同日の持ち回り理事会で、引退届けを受理し、今場所限りで定年を迎える師匠で義父の佐渡ヶ嶽親方(元横綱琴桜)から、部屋を継承することを承認した。
琴ノ若(本名=鎌谷満也、37才、山形県出身)は1984夏場所初土俵を踏み、90年九州場所で新入幕。最高位は関脇。三賞受賞は7回(殊勲2、敢闘5)で、金星は8個。
幕内在位90場所、幕内出場1260回は、ともに歴代単独4位。

身長190センチを越す巨体を生かし、突っ張りから相手を組み止めての豪快な投げが売り物。長い相撲が得意で「ミスター1分」と称された。
ケガが多く、特に左ヒザが深刻な状態に陥りながらも、懸命に土俵を務める真摯な姿勢で人気を集めまた。
[11/25・時事通信

 まだ回しをつけて胸を貸せるうちに引退するという本人の言い分も解らなくはないが、現役より佐渡ヶ嶽部屋という大名跡継承を優先させた面が否めない。相撲人気が凋落する中。ベテランまだまだ元気な相撲を取っていた琴ノ若の引退は賢明な決断だったとは到底思えない。かつては許されていた二枚監札をどうして考慮しなかったのか?