裁判員制度は裁判が感情化して厳罰が増えるという一面だけではないと思うが

産経新聞の記事です。
【あなたはどう裁いた?】歌織被告に「無期・死刑」が最多 厳罰求める傾向が顕著

妥当と考える量刑は検察の求刑(懲役20年)を上回る「死刑・無期懲役」が最多(43%)で、「懲役15〜20年」が22%で次いだ。厳罰を求める意識傾向が顕著に表れた調査結果になった。

 死刑と無期懲役を一緒にするとは乱暴なアンケートです。
 
 私は、裁判員制度が厳罰化を加速させるかについては、そんなに心配はしていません。みんな赤提灯や井戸端では「あんな奴死刑にすればいいんだ」ということを平気でいいますが、裁判員として出廷して同じ意見を主張するとは思っていません。
 裁判員制度は法定に市民感情を持ち込む面ばかり強調されますが、法律を知らない庶民を啓蒙するという面もあります。推定無罪とか責任主義とかいう考え方事体を知らない人が多いですし、裁判員制度は多くの人が法体系について学ぶ機会を提供します。
 今まで、無知無教養な人の感情論が先走って世論を形成し、それがマスコミを通じて拡張されてきました。私は、このおバカ状態が少しは是正されるのではとの一抹の期待をしております。