2010-01-01から1年間の記事一覧

公共投資を都市部に集中せよという意見

日本はここ20年間ずっと、財政再建論者と新自由主義者と都市型リベラルの予定調和の上に「公共事業悪性論」が世論をリードしながら、政治的には「公共事業によって地方経済を支えるシステムを温存したい勢力」がアドバンテージを縮小させながら生きながらえ…

政治的に孤立している?右傾化した若者?〜古い保守主義者との断絶〜

非実在青少年問題についてのエントリーが増えている昨今。この問題は右派ブロガーの間でも関心が高く、ついこの間まで外国人参政権問題や朝鮮学校の無償化問題などを取り上げていたブロガーの多くが、この問題を取り上げている。右派ブロガーでこの問題を取…

無給化社会の功罪。〜職業そのものに魅力があれば無給でも成り手がいる。〜

給与を決める要素は大まかに二つあって、労働価値と労働市場の需給関係だ。日本の場合、労働価値という基準が曖昧で、企業の付加価値で給料が決まる要素が強く、付加価値の高い企業にいれば付加価値の低い労働に就いていても高い給料が得られる場合もあるの…

そろそろ周回遅れの教育議論は止めにしよう

私が中高生だった頃、まさに詰め込み教育、受験地獄批判花盛りで、知識偏重の教育の弊害が盛んに叫ばれた。官僚の不祥事やら、日本の国際競争力低下まで、何でもこれらの問題だとされ、教育改革が急務だとされていた。 ところが、それがいつのまにか臨時教育…

民主党のマイカー族に嬉しい施策が特に評判が悪い。環境重視、モータリゼーション再考の空気が生まれのか?

民主党のマニフェストの中で、「高速道路の無料化」と「ガソリンの暫定税率廃止」など、マイカー族に嬉しい施策が特に評判が悪い。これだけみると世論が環境を重視しモータリゼーションを反省し、公共交通中心の国づくりを是とするようにパラダイムシフトし…

公共事業を正当化するロジック

政治家はわざわざ予算を正当化するロジックを考えない。なにしろ田舎の選挙区では工事を持ってくるだけで評価されるのだから、例え、穴を掘って翌日埋め戻すような仕事でも構わない訳だ。よくわからない公共事業にいろいろな理由付けをして財務省などに削ら…

なぜ「どういう国を目指すか」という議論をせずに、いきなり消費税アップの話を始めるのか?

そもそもどういう国を目指すかという理念があり、その次ぎにそのための手段としての政策があり、あの後に財源論が出てくる。しかも消費税アップという話はその財源論の一つに過ぎない。本来なら2の次、3の次の更に下位に置かれるべき議論なのに、なぜか1次的…

バイパス建設を中止せよ!〜高速道路無料化で忘れられた議論〜

私は高速道路の無料化施策には基本的には反対であり、既存の高速道の大部分は無料化しない方がいいと思ってはいるが、無料化した方がいい区間もあり得るので、朝日新聞的のように「たとえ地方の一部路線であっても無料化は反対」という原理主義的主張は首を…

消費税アップありきの財政再建論は読まずに捨てろ

新聞や雑誌のコラムで非常に多い財政再建論であるが、最近は読む気も起きないので無視するようにしている。いちおう結論に何が書いてあるかだけチェックすることもあるが、ほとんどが「今すぐ消費税アップの議論を始めるべきだ」というもの。ようは消費税ア…

検察捨て身の技で勝利。小沢一郎は相当のダメージを受けたが絶対に辞めないだろう。そもそも小沢辞めろ世論調査はナンセンス。

小沢一郎辞めろアンケートは意味がない。 マスコミは小沢一郎は不起訴になったが、世論調査の結果に基き「世論は許していない」的な報道をしている。別に小沢一郎を擁護する訳ではないが、ロジックとしてナンセンスである。 そもそも小沢一郎は典型的な不人…

「新しい公共」とは何か。多少のいかがわしさを不問にすれば画期的な発想だ。

これまで「大きな政府」「小さな政府」の二項対立で語られることが多かったが、最近よく耳にする「新しい公共」とは何か。 「新しい公共」は政府の役割を小さくしようという意味では「小さな政府」の類型であり、リベラルなリバタリアニストや、自由競争とセ…

日本の農業をどうしたいのか。農業の大規模化と日本の原風景維持は両立しない。 

近頃、日本の農業の再生の重要性が急に叫ばれるようになった。少し前まで「食料なんて輸入すればいい」「日本は農業に不向きな国なので、農業は安楽死させればいい」という意見も珍しくなかった。特に大学で経済学を学んだ都市部在住の若年層にこのような意…

高速道路無料化に反対していたはずの知事が、無料化を要望する怪

事業仕訳の結果、高速道路無料化のための予算は大幅に削減されたが、マニフェストが取り下げられた訳ではなく、一部社会実験を行う計画のようだ。当初は四国や北海道などで社会時実験を行うという噂があったが、最近では、地元の要望が強い地域で社会実験を…

外国人参政権反対派の「帰化すればいいじゃん」は詭弁

外国人参政権に反対する政治家やブロガーが、よく「参政権が欲しければ帰化すればいい」と言う意見を表明するが、なんか適当な詭弁にしか聞こえない。グローバル化の中で国籍という概念も流動化しており、「帰化」の有無に拘ることにどこまで意味があるのか…

一部の例外的事象を誇張する。

古典的で王道のプロパガンダ手法である。 80年代以降、国民の反社会福祉感情を煽るため、新自由主義者や影響を受けた若手エリート官僚により、社会保障の不正受給などの事例を意図的に繰り返し公表され、また影響を受けたメディア関係者によりさらに拡大報道…

小沢批判はバカでもできる。

マスメディアが小沢一郎が影でそれだけの影響力を発揮しているのかといったような情報が聞推定的に報道され、それが政治報道の大きなプレゼンスになっている状況は嘆かわしい。そもそも与党第一党の幹事長なのであるから、それなりの影響力があるのは当然で…

どいつもこいつも大都市優先主義者ばかりなのに、地方を敵に回す勇気はない。

「成長戦略」という言葉を多用する人の意見を聞くと、ようは強いところに集中してお金を使えということ。経営学的にはセオリーだが、政治というのは強いものは放っていても大丈夫なので弱ったところを救済するという考え。鳩山政権は政治的であり、昔の自民…